Vol.18 ディーノ ダッレカルボナーレさん(イタリア)

田園調布のおしゃれなカフェの前。ご自身の顔をデザインしたTシャツにショートパンツ、イタリアの国旗をあしらったスニーカーというおしゃれな出で立ちで待ち合わせ場所に現れたディーノさん。

青少年時代をイタリア、イギリス、日本とインタ-ナショナルな環境で過ごし、現在はモータ-・ジャ-ナリスト、写真家としてワールドワイドに活躍されています。

― イタリア、イギリス、そして日本へ

ディーノさんはイタリアで生まれた後、8歳の時にご家族とともにイギリスへ移住。1993年、16歳の時、EU commission (欧州委員会)の外交官であったお父様の日本赴任に合わせ、来日しました。ご両親は茨城県に、ディーノさんは高校へ通学のため世田谷区の二子玉川に住んでいました。週に一度、ご両親に会いに茨城県へ行っていたそうです。

その後、大学時代をイギリスで過ごした後、2000年に再び来日。奥様が大田区に住んでいらっしゃったことをきっかけに、10年ほど前から大田区で暮らしています。とは言っても、以前世田谷区で住んでいた場所から10メートルほどのところだそうで、「この地域に長く住んでいますよ」と笑顔で語ってくれました。

 

 

― お休みはご家族と

大きな体に優しい瞳が印象的なディーノさんは、日本人の奥様と小学生のお子さん3人の5人家族。元気あふれるご家族との休日の過ごし方はとてもアクティブ!

「休みの日は、多摩川が近いので、家族で遊びに行きます。川辺で遊んだり、長男の野球の応援に行ったり、二子玉川までサイクリングをすることもあります。先日は、湘南のビーチに行ってきました。」

 

お子さん3人は、この夏、GOCA主催の「Ota Kids Play Day」や「夏休み学習教室」に参加してくれました。元気で伸び伸びとした3人は、周りの人たちを笑顔にするパワーにあふれる、仲の良い兄弟です。

 

 

「子どもたちと将来について話をすることがありますが、野球に夢中の長男は野球選手になりたいと言っています。実は弟二人は双子なのですが、一人は医者、もう一人は建築家になりたいそうです。双子だけど二人は性格も全く違うんですよ。」と話してくれました。

 

◀「Ota Kids Play Day」で高校生ボランティアと一緒に

 

― 大田区のお気に入りの場所

「羽田空港です。子ども達と飛行機が飛び立つ姿を見るのが好きなので、よく訪れます。少し前には羽田イノベーションシティのお祭りにも行ってきました。羽田イノベーションシティは、まだあまり知られていないのか人が少ないですが、国内でも珍しい水素ガスステーションがあったり、最先端の技術に触れられる場所なのでおすすめです。」

 

 

                    

 

羽田イノベーションシティで飛行機を眺めるディーノさんとお子さん達

 

― イタリアと日本の違い

「一言でいうと、イタリア人は賑やかでフレンドリーな人が多いのに対し、日本人は控えめな感じの方が多いと感じます。また、決まり事やルールが多いですね。イタリアだと自由に知らない人に話しかけますが日本だと周りの人の顔色をうかがいながら話さなければならないこともあります。」

「日本はテクノロジーが進んでいる一方、昔からの伝統を守るユニークな国だと思います。」

「日本語は高校生の頃に勉強しましたが、仕事では英語を使うので、日本語からは遠ざかってしまいました」と話しますが、話の途中では時々滑らかな日本語を聞かせてくれます。「冷たいざるそばが大好きです!」と、かなりの日本通とみました。

 

― モータ-・ジャ-ナリスト、写真家として

2000年にイギリスの大学を卒業後、再来日したディーノさん。英語圏ではなく、日本を選んだ理由は?

「両親が日本にいたこと、そして日本は車に関する技術が進んでいたからです。今のモータージャーナリストの仕事を始めて、思ったより反応が良かったので、ずっと日本で仕事を続けています。写真は、始めの頃は他の人に撮ってもらっていましたが、自分で撮る方が上手く撮れることに気づき、写真家にもなりました。」  

                             

                            ご自身の愛車Nissan GTR34をディスカバリーチャンネルの番組内で熱く語るディーノさん▲                         

 

 

ディーノさんのInstagramのフォロワー数は、なんと10万人以上!世界中のモーターファンの支持を集めています。

「YouTubeやInstagramなどのSNSで情報発信をしています。現在は、モーター・コンサルタントもしていて、今年で23年のキャリアになります。車に関する一般的な事柄ではなく、ショック・アブソーバーのような部品情報などニッチな情報も、いろいろなガレージ、車の世界の有名人たちに広めています。車が出てくる映画などのプロジェクトにも参画していますよ。」 目を輝かせながら、車に対しての思いを熱く語ってくれました。

 

大人気の車ゲーム「Need for speed」のカバー写真。ディーノさん(中央)がキャラクターとなっています

興味深い動画や写真がいろいろありますので、ぜひご覧になって下さい。

*ディーノさんのインスタグラムはこちら

*ディーノさんのYouTubeはこちら

 

― 将来の夢

家族や車に対する熱い思いを語ってくれたディーノさん。最後に将来の夢について伺いました。

「個人的な夢では、今年始めたYouTubeの登録者数を増やして、車に関する情報だけでなく、あまり知られていない日本の文化を紹介することで、日本と外国の架け橋になりたいと思います。」

「日本はより国際的な国となって世界のトップに戻るために、伝統的過ぎる部分を減らして、社会を改善していくと良いと思います。国際的な背景を持った人、例えば、留学経験者や私の子ども達のように二つの文化背景を持つ人の力を生かしてほしいです。少子化の問題もあり、今後は外国人の力がより必要となるでしょうね。日本がもっと良くなるために、多文化共生の考えが広まることを願っています。」

まさに日本の現状に触れ、多文化共生の大切さについても語ってくれたディーノさん、どの質問にも気さくに応えてくれて楽しいインタビュ-でした。Grazie(グラツィエ )!

 

「隣の外国人」実行委員 鈴木喜明

 

 

                    

 

タイトルとURLをコピーしました